せき(咳)

Q1:せき(咳)の種類とせきのでる病気
A1:せきの種類は急性、亜急性、慢性の3種類に分類されます。
 急性のせきの場合は、感冒、アレルギー性鼻炎、急性細菌性副鼻腔炎、急性気管支炎、急性気管支肺炎、大葉性肺炎、百日咳、マイコプラズマ感染、クラミジア感染症などです。亜急性のせきの場合は、マイコプラズマ肺炎、気管支喘息、過敏性肺炎などです。慢性のせきの場合は、気管支喘息、胃食道逆流、鼻ポリープ、慢性細菌性副鼻腔炎、肺化膿症、慢性気管支炎、好酸球性気管支炎、肺結核、肺がん、サルコイドーシス、左心不全(肺水腫)、誤嚥などがあります。
 この他、せきの性状によって、乾いたせきと湿ったせきの2種類に分けられます。乾いたせきは、たんを伴わない、コンコンという「からせき」で、感冒、急性咽頭炎、のどの痛み、急性気管支炎、急性肺炎、肺結核、肺がん、食道がん、大動脈瘤、気管支ぜんそく、ノイローゼ、ヒステリーなどの際にみられます。湿ったせきとは、たんを伴うせきで、感冒、気管支炎、気管支喘息、肺がんなどが考えられます。
Q2:たん(痰)の種類とたんのでる病気
A2:たんは、気道内の分泌物で健康な人で1日50~60ミリリットル出ていますが、気道から再吸収されて実際にはなにも出現しません。粘り気の少ないたんは、感冒、気管支炎、肺水腫にみられ、粘り気の多いたんは、感冒、気管支炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支喘息にみられます。膿の混じったたんは、肺化膿症、肺結核、気管支拡張症、血の混じったたんは、肺結核、気管支拡張症、肺炎、肺がんなどでみられます。

Q3:せきやたんが出る時の検査
A3:たんが出る場合は、そのたんをスライドガラスに塗抹し、グラム染色(結核菌を見つける場合はチール・ネルセン染色)をして、顕微鏡で病原細菌を見つけます。さらに、たんを培養(通常1~3日、結核菌では1~8週間かかります)して菌を同定(確定)します。胸部X線検査、必要であればCTやMRIなどで画像診断をします。気管支鏡で気管支を調べて病気を発見できることもあります。

Q4:せきやたんの治療
A4:せき止めの薬のことを鎮咳薬と呼び、中枢性麻薬性鎮咳薬、中枢性非麻薬性鎮咳薬、生薬、末梢性鎮咳薬があります。たんを切るための薬を去痰薬と呼び、粘液溶解薬、粘液修復薬、粘液潤滑薬、気道分泌細胞正常化薬、酵素製剤、漢方薬などがあ

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